つむぎと夏目~願掛けと髪型に込められた想い~

 

ご注意
この記事は、重度のつむ夏オタクによるものであり、一応客観的な考察もありますが節々にその思考が散見されます。
何でも来い!な方からお並びいただきますようお願い申し上げます。

目次

はじめに

 さっそくですが。
見ましたでしょうか、イベスト。

(唐突)

 Switchが登場して以来、長きにわたって語られてきたつむぎ・夏目の願掛けと髪型の謎。今回のイベントストーリー「叶えて*2度目に込めたWish」は、その謎の全貌にあと一歩というところまで肉薄するものでした。これを記念して、本記事では2人の髪型にまつわるエピソードを公開日順に追ってみたいと思います。

妙を極めたシナリオ運びで、2人の物語はまるで糸のようにほどけて絡み合っていく。

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デビューと同時に、髪型への言及

 Switchがあんスタに登場したのは、「ズ!」時代前期の西暦2016年である。驚くべきは、デビュー直後のイベント「追憶*集いし三人の魔法使い」にて、既につむぎの髪型について言及があるということだ。

2016 エレメント「エピローグ②」より

 同イベント内では高校二年生のつむぎも描写されており、確かに髪の長さが高校三年生の当時よりも短いため、高校二年生→高校三年生のタイミングで何らかの願掛けをしたため髪を伸ばしているということが読み取れる。なお、この時点では願掛けの内容についての言及は一切ない。もちろん、夏目の髪型に対する言及もない。

夏目による髪型いじり

 つむ夏の風物詩といえば、1つは夏目による殴る蹴るなどの暴行(という名の愛情表現)であるが、他に、夏目によるつむぎの髪型いじり(以降、「モジャいじり」と呼ぶこととする)も有名だろう。

2016 薔薇十字物語「トリップショウ/エピローグ①」より
2016 マジカルハロウィン「TROUBLE MAKER/第一話」より
2017 サンシャワーフェスタ「第十一話」より
2018 明鏡止水「第五話」より

 このように、夏目はデビュー当時からつむぎに対して執拗にモジャいじりをしていることがわかる。見ていて鬱陶しいからなのだろうか。この時点ではただの腹いせのような印象を受ける言動である。

2018 ゴンドラ「第六話」より
(参考:https://twitter.com/ensemble_stars/status/1021953209546362880?s=46&t=mvRjRGz_XFh9rpsFJW6lUA あんさんぶくぶスターズ!第44話より)

 そしてオタクにも大神晃牙くんにも「モジャ」呼びが定着したころ…

衝撃の問題作!「ワンダーゲーム」でより深まった髪型の謎

ストーリー概要

2人の関係性や髪型について語る上でかかせないストーリーの1つが、この「ズ!」時代末期、西暦2019年に公開された「駆け引き◆ワンダーゲーム」通称「ワンゲ」と呼ばれるイベントストーリーである。
 

このストーリー、一言で言うと超問題作である!(めちゃくちゃいい意味で!)

 では、何が問題なのか。罪状は複数あるので順を追って説明する。ただし今回はつむぎと夏目に関する投稿のため、それ以外の問題箇所は割愛することとする。

罪状その1:シナリオを予想させない星5メンバー

 このイベントはSwitchとEdenの2ユニットによる合同イベントであり、星5スチルにもそれぞれのユニットからつむぎと茨の2名が選出されている。そのため、イベントの内容も彼ら2人を中心とした「Switch、Edenそれぞれのユニットが活躍する華やかなライブストーリー」になる……

なんてことはなく

「つむぎと夏目の痴話喧嘩に巻き込まれるEdenさんと宙くん」

というのがストーリー説明としてはおそらく近しいところだろう。誇張なしに全体の7割は夏目→つむぎの感情を描いたストーリーとなっており、夏目が星5であったほうがむしろ納得できる内容なのである。

ワンダーゲーム「infinite/第四話」より
当たられるジュン
ワンダーゲームbluebitd,redqueen/第十話より
おもりをする日和
ワンダーゲーム「bluebitd,redqueen/第十四話」より
振り回される茨
ワンダーゲーム「bluebitd,redqueen/第三話」より
手を焼く凪砂
ワンダーゲーム「bluebitd,redqueen/第十一話」より
罪は重いぞ…

 先に結論から述べておくと、今回の喧嘩の原因は2人の過去にあったというオチがある。要するに、2人にしかわからんことが原因の痴話喧嘩を、2ユニット合同の豪華なイベントをまるまる1回分使って繰り広げたということになる。絶対におかしい。これだからあんスタはやめられないぜ。

 というわけで、このストーリーはつむぎと夏目の関係性を知る上では欠かせないのだ。そして、今回の喧嘩の原因である「過去」に、髪型の謎を紐解いたあと固結びにするようなエピソードが込められているのである。

罪状その2:謎は結局謎のまま

 ここで、「罪状その1」で述べた髪型の謎に関わる2人の過去について見ていく。
 つむぎが見た「夢、あるいは思い出」(現実じゃない可能性を残すな…)と称されたエピローグの中で、過去同じ養成スクールで出会っていた2人がある約束をしていたことが明らかにされる。

ワンダーゲーム「エピローグ」より

一緒にアイドルになろう、そう約束していたというのだ。そしてこの時、お互いの髪の毛を結び合わせて、「ずっと一緒」で「一緒にアイドルになって」「幸せに」なれるように願いを込め、結んだ髪がほどけないように、離れ離れにならないように髪を伸ばし続ける願掛けのようなことをしていたことが読み取れる。涙なくしては読めない感動のラストシーンだ。
 しかし、しかしである。よく考えてみると、(小声:「満願成就したら切る」と言っていた願掛けの内容が、ずっと一緒にいることだとすると、成就=結婚か?(?)となってしまいあまりにオタクに都合がよすぎるし、)そもそも当時から髪の毛を伸ばしていたら今頃貞子じゃ済まされないレベルなので、結局、このエピローグは今髪を伸ばしていることとは実質関係がないエピソードであると結論付けるしかないのだ。

じゃあこのエピソードの意味は?!結局今の髪に込めた願掛けの内容は?!

 ―――分からないことが増えただけなのであった。

罪状その3:やはり夏目も星5にすべき

  なんてむなしい結論では終わらないのがあんさんぶるスターズというもの。夏目サイドで見てみると、ある全く新しい気付きを得ることができる。
 その気付きを得るためには、まず感動のエピローグに至るまでの、痴話喧嘩の過程を一から見ていく必要があるのだが……。
 どれだけ弄ばれても、どうか折れないハートで頑張って。

痴話喧嘩の発端とその理由①(ダミー?)


ワンダーゲーム「プロローグ」より

 ストーリーを最初から読み返してみる。事の発端は、つむぎがSwitchに相談することなくイベント案件を引き受けたことにあるようだ。では、なぜ夏目は怒っているのか。この理由が肝になる。現段階では、ユニットの案件をメンバーの許可なし引き受けた道理の無さに怒っている、ように見える

 しかし、ここで宙は気付く。


ワンダーゲーム「プロローグ」より

 どうやら、夏目の機嫌が悪い理由は他にもありそうである。何か他に、不満や不安、らしくなくさせている原因があるのだろうか。

理由②(ダミー?)

 宙の読み通り、ストーリーが進むにつれ、他にも夏目が不機嫌な理由が次々と浮彫になってくる。

ワンダーゲーム「infinite/第五話」より

 例えば、つむぎが今回の案件を通して旧fineメンバーと再会・活動できることを喜ぶ様子を見て動揺している。その理由を、さらに掘り下げて見てみると…

ワンダーゲーム「infinite/第九話」より

 話は、夏目自身の家庭環境にまで遡る。裕福で満たされた家庭の中で、望めば何でも手に入った。それゆえ、逆に何も望まなくなったという。

子どもを不幸にするいちばん確実な方法はいつでも、なんでも手に入れられるようにしてやることである
ジャン・ジャック・ルソー『エミール』より

 それゆえに、今まで何も望まなかった自分が、初めて望んだ五奇人の『にいさん』たちの居場所をうまく作れなかった。つまり、五奇人討伐を覆すシナリオが書けなかった。そして「『つむぎにいさん』、あなたも…」とあるように、彼に対しても、信頼されるユニット・居場所を作れなかった「自分の成長不足」に原因があるのだと思っていることがわかる。


ワンダーゲーム「infinite/第五話」より

 また、夏目は今回の案件で「談合」が持ちかけられたことにも腹を立てている。内容は、裏でEdenとSwitchが戦いを操作しようというもの。(この案件では、出演ユニット同士の勝負がある)。つまり八百長試合であり、五奇人討伐のシナリオとよく似ている。掘り下げてみると…

ワンダーゲーム「infinite/第五話」より

かつてと同じシナリオを繰り返している今回の案件に、自分は結局シナリオを変えられる程の成長はできなかったのだと思っていることがわかる。
 

 これらを踏まえると、夏目が今回の案件を受けるにあたって不機嫌になった理由の深い所には、夏目自身の成長に対する不安が見られる。つまり、不機嫌の原因は自分の成長不足にあると思っている、ように見える。(2回目)

本当の理由

 しかし、さらにストーリーを読み進めていくと、夏目がある事実を知ってしまっていたことが発覚する。そして、これが夏目を不機嫌にしていた本当の理由であったのだ。

ワンダーゲーム「infinite/第十一話」より

 夏目が知ったある事実というのは、「つむぎが卒業後アイドルをやめて教職員になる」という内容だった。これを知ったタイミングについては考察の余地があるが、今回の案件自体を聞くよりも前だと仮定するとより味わい深い。なぜなら、ここに至るまで長々と語られていた理由っぽい話(①②)が、全てダミー同然だったということになるからである。もちろん、①②が全くの嘘というわけではないだろうが、この言い訳がましさというか回りくどさが逆に愛の重さを訴えていてよい…最高のシナリオ…
 つまるところ、今まで「らしくない」感じに悩んで不機嫌だった一番の理由は、「これがつむぎのアイドルとしての最後のステージだから」だったのだと解釈したいのである。一番の理由となりえる根拠は3つ。1つ目は、この事実を知ったということを打ち明けて以降、ずっとつむぎの進路の話を引きずっていること。2つ目は、

ワンダーゲーム「bluebird,redqueen/十四話」より

人の感情の機微に疎いと自負している茨でさえ気付いていたレベルだったということ。そして最大の根拠である3つ目は、つむぎの進路の話が誤解だと知ったあとの夏目の言動にある。結局、教職員というつむぎの進路情報は半年以上前のもので、現在はアイドルを続ける方向で話が進んでいたことを知った夏目は、次のように述べている。

ワンダーゲーム「bluebird,redqueen/第六話」より
(余談だが、個人的にはこちらのサイレント修正前のモーションのほうが感情がよく表れてて好き)

 つまり、つむぎがアイドルを続けることを知って、②で理由として挙げていた自分の成長不足という悩みが立ち消えるどころか、自分の成長をつむぎに託せる未来があるという喜びにまで昇華してしまっているのだ。まるで、つむぎがいれば自分は大丈夫と言っているようなものである。

新しい気付き

 ここで、エピローグの内容を思い出してほしい。2人は何と約束していたか。そう。一緒にアイドルになろう、一緒に幸せになろうと約束していた。
 これは、今回のストーリーにおいて、なぜ夏目はあんなにもつむぎの進路、つむぎがアイドルを続けることに執着していたのだろうかという、疑問に対する答えでもあったのではないか。

ワンダーゲーム「infinite/第十一話」より
目の端には涙が

 つむぎが教職員を目指していることを知ったと打ち明けた時に見せた涙も、つむぎの進路がアイドルだと分かった後の嬉しそうな表情も、全部全部、過去の約束を覚えていたからだったのだろう
 確かに、Switchという居場所自体も夏目にとってかけがえのないものになっていただろうが、それが理由であればもっと、これまでの会話にSwitchや宙の話題が出てもおかしくない。それにこれらの発言

ワンダーゲーム「bluebird,redqueen/第十四話」より

明らかに過去の発言をなぞっているような言い回しから、「覚えているよ」というメッセージがひしひしと伝わってくる。加えて、理由①②をダミーのように描いてつむぎの進路という理由を強調させた長丁場のレトリックにも意味がないはずがないのだ。
 そして極めつけは夏目の髪型である。夏目のひと房長い毛束は、ちょうど過去に約束を交わした「夏目ちゃん」のときの髪の長さのままを維持しているのではないか。あんスタでは、特徴的な髪型には必ずそうなった背景があるという自然の摂理があるため、それも踏まえると、過去の約束を覚えていた可能性を肯定したいところである、というか肯定するに足る根拠は十分なはずだ。

と思っていたのに……

2025 Wish「紡ぐ糸/第六話」より

ええええ…??マジで「思い出」じゃなくて「夢」だったの?
(「2度目に込めたWish」項に続く)

モジャいじりvs『夏目ちゃん』

 「ズ!」へのアップデート以降、つまりつむぎの卒業・及びユニットの事務所所属以降、夏目のつむぎに対する暴力が落ち着くのと反比例するように、モジャいじりが芸を極めていく。

2020 ネクストドア「Closed Circle/第一話」より
2021 幻灯機「Monument/第二話」より
2022 ポルターガイスト「掃き溜めスケッチ/第四話」より
2024 キャンディーハウス「プロローグ」より
次の万博のキャラクターになってもおかしくない

 何だかモジャいじりの部分だけ切り取るとあまりに一方的で不公平なので、負けじと『夏目ちゃん』いじりをやめないつむぎにも注目したい。仁義なき戦いである。

2016 薔薇十字物語「トリップショウ/エピローグ①」より
2022 ポルターガイスト「掃き溜めスケッチ/第八話」より
同クラ以外にも広まっていたという悲劇
2020 ネクストドア「Closed Circle/第二話」より
2021 シンセカイ「エピローグ②」より
2022 ポルターガイスト「掃き溜めスケッチ/第四話」より

 ある意味センシティブないじり合いが許された関係というか。
 なんか、もう、我々がコンプラ違反だとか追及する声など届かないくらい遠い場所にいるんだろうな…。

2020 ネクストドア「Closed Circle/第二話」より
2024 キャンディーハウス「電子のユートピア/第四話」より

 なるほど、ツッコむこと自体野暮なのかもしれない。

 そして仁義なき戦いはこれからも続くのであった―――

※呼称については、別ページ(イラスト含)でまとめているのでご参考までに→呼び方総覧 – IDA

「2度目に込めたWish」ついに明かされるつむぎの髪型と願掛けの謎

 最初に、現時点での情報について整理しておく。

過去(夢の可能性あり?)高校二年生→高校三年生
つむぎと夏目は幼少期に願掛けのようなものをして髪を切らないと約束しているつむぎは高校二年生→三年生で願掛けをして成就するまで髪を切らないと言っている
当時の願掛けの内容は、一緒にアイドルになって、一緒に幸せになるというものだった現在の髪への願掛けのタイミング・内容は不明である
つむぎは覚えていると発言しているが髪を切っている
夏目は髪を昔の長さのまま残している箇所があり覚えていそうだが本人の言及はない

ストーリー概要

 ここで読むのは、「ズ!!」時代西暦2025年に公開された「叶えて*2度目に込めたWish」というイベントストーリーで、つむぎが髪を切るというこれまた衝撃的な内容であった。公式キービジュアルも一斉更新となる正式なビジュアル変更に、つむ夏のオタクは阿鼻叫喚の狂喜乱舞も乱舞。あ、お客様!そんなところでブレイクダンスはおやめください…!
 さあ果たして一体どんな発言でオレたちを弄んでくるのか……そんな期待を裏切らない、狂気アリ、衝撃アリの大混戦となった。

真相その1:現在の髪に込められた願掛けの内容とは

 ストーリーでは、願掛けについてこのような経緯が述べられていた。

Wish「紡ぐ糸/第六話」より
Wish「雁字搦め/第七話」より
Wish「紡ぐ糸/第六話」より

 つまり、過去におこなった願掛けと同じ内容を再び願掛けしたということらしい。「一緒にアイドルになる」という既に叶っている願いを込めてまで、もう夏目と離れたくなかったということだったらしいのだ。なるほど、勝手に過去と現在2つの願いは別々の内容かと思い込んでいたが、同じという可能性があったか。
――いや思わんやろ、だって2つ目の頃には1つ目叶ってるじゃん!?

……メタ的なことを言ってしまえば辻褄合わせかもしれないが、重要なのはこの解釈によってつむぎの夏目への愛が激重化したということである。

Wish「雁字搦め/第七話」より。
つむぎからアプローチしていたとは正直想定外である
2019 ワンダーゲーム「エピローグ」より
この発言すら、夏目の気を惹くための口実だったのかもしれない可能性が

ワンゲ項の中で(小声:「満願成就したら切る」と言っていた願掛けの内容が、ずっと一緒にいることだとすると、成就=結婚か?(?)となってしまいあまりにオタクに都合がよすぎるし、)と言っていた部分が急に現実味を帯びてきた。また、夏目のつむぎへの愛の重さはワンゲをご覧の通りなので、2人は晴れてヘビー級の相思相愛になったというわけだ。驚くべきことにこれは二次創作ではない。公式である。

真相その2:過去、つむぎが髪を切った理由

 ワンゲのエピローグで語られた過去は現実だった。そして、つむぎが過去のことを覚えていたとなると、なぜ髪を切ってしまっていたのかという話になる。これに関しては次のような言及がある。

Wish「雁字搦め/第七話」より

 ここからわかるように、母親に切られてしまったということらしい。無神経な母親像と対比されるように、ひたすら後悔の念を述べるつむぎからは一貫して重めの愛を感じる。

真相その3:夏目の髪型の謎は

 つむぎの髪型に関する真相がわかった今、気になるのはやはり夏目の髪型に関することだ。さあ一体どんな真相が…!ここで、この前の項で挙げたシーンをもう一度。

 まさかの?!夏目くん、もしかして本当に覚えてない?!確かにこれまでの話でも夏目自身が過去にきちんと言及したことはないが…ワンゲの言動的にそんなはずは……と気が動転していた直後である。

Wish「紡がれた糸/第七話」より

 ??
その意味ありげなセリフは何…?!

 直前で覚えてないって言った割に何?!そして全てをわかっているかのように微笑むつむぎ……そして弄ばれるオレたち…
 実は、これまでにも似たようなシーンがいくつかある。

2019 逆先夏目「いつか晴れるかな」より
2020 ネクストドア「Closed Circle/第一話」より

 もしかしなくても、夏目は過去のことを覚えていないというフリをしていることに、つむぎは気付かないフリをしているという二重構造になっているのではないか…?と思わざるを得ない。謎の駆け引き。愛の駆け引き?その意図は想像の域を出ないし、もちろんこの解釈自体も正しいかどうかはわからない。
 色々な真相が明らかになった今回のストーリーだったが、夏目の髪型の由来については考察の余地を残しつつ、依然謎のままであった。
 

※自分の中で納得のいく答えはなんとなく出してみたが(漫画)→#逆先夏目 最後の魔法 – 井田のイラスト – pixiv、ここまで弄ばれると正直これすらも裏切ってほしい気がしてくる

反省しない2人と宙

 願掛け・髪型に込められた想い(から見るつむ夏語り)の本編は以上だが、ここではもう1つ、大切な視点から話がしたい。それは宙の視点である。夏目なりの贖罪からか過剰なほど溺愛される宙。つむぎも、その生い立ちにも負けず、「特別目に掛ける」という行為を一生懸命全うしている様子が伺える。(とはいえ、今は宙で手一杯という印象)そんな2人から、歪ながらもたくさんの愛情と、時には厳しい指導を受けながら一回りも二回りも成長していく宙。そんな3人が徐々に家族のような絆で結ばれていくSwitchの心温まるユニットストーリーの中で、アプデ前、ある不穏分子が。

2019 ワンダーゲーム「bluebird, redqueen/第十一話」より

 まさか、と思うが、本当に、本当にこれが後々重大な問題になってしまうのだ。「宙くんほったらかしにしてしまう問題」などと名付けてよいものなのか……兎にも角にも、これがSwitch間の深刻な問題としてイベント「踏み出す行き先/ネクストドア」「投影★心を映す幻灯機」を中心に描かれていくことになる。

2020 ネクストドア「エピローグ③」より
2020 ネクストドア「エピローグ④」より
2020 ネクストドア「エピローグ③」より
2021 幻灯機「Mysterious/第一話」より

 そして余談だが、

2020 ネクストドア「エピローグ⑤」より
2021 幻灯機「Mysterious/第六話」より

その度に見守って、支えてくれるオレンジ髪の子たち(スバル、レオ)には、そろそろ手土産でも持っていくべきだと思う。

 この問題が深刻化したのち、当面のあいだ宙がSwitchを運営していくという方針になったというが、この提案自体が宙によるもの、つまり結局は宙側が歩み寄る結果となったのである。もちろん、ストーリー中でスバルが指摘するように宙の心持に変化が待たれたのも事実だし、外野が可哀想だと決めつけてかかっていることも良くないが、問題なのはつむぎと夏目が口で言う割にあまり反省していないということである。

2020 ネクストドア「エピローグ③」より
2021 幻灯機「Mysterious/第五話」より
2024 キャンディーハウス「電子のユートピア/第八話」より

そして極めつけはこれである。

2019 ワンダーゲーム「プロローグ」より
2019 ワンダーゲーム「bluebird, redqueen/第十一話」より

 「Switch」じゃなくて「夏目くんたち」と言ってしまうつむぎ。『「夏目くんたち」じゃなくて「Switch」だろう』と、「Switch」というユニットをもっと頼れと言った割に逆に諭されてしまう夏目。これがアプデ前。

2025 Wish「紡ぐ糸/第八話」より

 そしてこれがアプデ後最新ストーリーでの2人。ストーリーを読んでいただくとわかる通り怒涛の「夏目くんたち」オンパレードである。夏目も、もはや指摘すらしないのか…

2022 トワイライツ「Wheel of Fortune/第六話」より
Wish「紡がれた糸/第六話」より

 宙の、海のように広い心に2人の多少の甘えがあるのか、

2020 逆先夏目「第二話」より
2023 ハートto YOU FES「ハートto YOU FESトーク㊻」より
2021 幻灯機「エピローグ②」より
2021 シンセカイ「ESの魔法使い/第一話」より

ストーリーの端々で(あくまで口上だが)語られるように、宙がこの関係値ごと許容してしまっているのか…。いずれにせよ、結局2人にしかわからない話をしている隣で宙の精神年齢がただただ上がり続けるこの状況、果たしてユニットとしての大団円を迎えたと言えるのだろうか…?つむ夏オタクの胃痛は続く……

ドキドキ☆つむ夏アルバム

 こんなしんどい話題で終わるはずではなかったので、最後に我が家に代々伝わる家伝『ドキドキ☆つむ夏アルバム』の一部を共有しようと思う。

ワンダーゲーム「infinite/第十一話」より
夏目くん、どうした?
ワンダーゲーム「bluebird,redqueen/第十四話」より
本当にどうした?(2回目)
ワンダーゲーム「bluebird,redqueen/第九話」より
ワンダーゲーム「エピローグ」より
「籍を入れる」という言葉の綾で楽しんでいる(?)夏目
誕生日[逆先夏目]「逆先夏目の誕生日 第3話」より
ありがとうが言えなくて赤面(9年間でおそらく唯一ここだけ)する夏目
逆先夏目「ニューディーお誕生日パーティ/青葉つむぎ」より
かわいい
ハートto YOU FES「ハートto YOU FESトーク㊻」より
かわいい
逆先夏目「第二話」より
お守りを渡すだけなのにこの不器用さ
幻灯機「Mysterious/第五話」より
いや、これは……えぇ?
青葉つむぎ「第二話」より
いらないとかいう語彙が好きすぎる、反抗期のJKか
トライライツ「Wheel of Fortune/第五話」より
反抗期のJKその2
《《ここで暗転》》
クルーズ「南の島へ/第一話」より

 ストーリーにするほどではないくらいのくだらない話題とか、むしろ何も喋らずに隣でぼうっと海を眺めているとか、それってすごく

ネクストドア「Closed Circle/第一話」より

という感じがして満員御礼スタンディングオベーション……

(完)

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